測⁠定⁠値⁠の⁠解⁠説

Apple Watchの心⁠電⁠図⁠で⁠み⁠るP波。P波⁠の持⁠続時⁠間⁠か⁠ら⁠わ⁠か⁠る⁠⁠⁠こ⁠⁠⁠と

P波は、QRS波のすぐ前にある小さなふくらみで、心臓の上側の部屋が興奮していることを表します。成人では、ふつう約120 ms未満です。Apple Watchの記録ではP波が小さいため、ECG Tracker+は基線からはっきり区別できる場合にだけ測定し⁠ま⁠す⁠。

正常な拍動は、どれも小さな丸いふくらみから始まります。それがP波です。すぐあとに続く高いQRS波の横では見落としやすい波ですが、医師が最初に確認するもののひとつでもあります。拍動がどこから始まったかを示すから⁠で⁠す⁠。

P⁠波⁠⁠⁠と⁠⁠⁠は

P波は、心臓の上側の部屋である心房が興奮するときの電気信号です。正常な拍動は右心房にある洞結節から始まり、信号は心室に届く前に左右の心房全体に広がります。この広がりがP波を描き⁠ま⁠す⁠。1

QRS波の前に毎回規則正しくP波があることは、洞調律のサインのひとつです。心房細動などでP波が見られない場合、心房は秩序立った形で興奮していま⁠せ⁠ん⁠。

実⁠際⁠の1拍⁠で⁠み⁠るP波⁠の持⁠続⁠時⁠⁠⁠間

ECG Tracker+の「拍動形態」に表示された1拍。P波の始まりから終わりまでに括弧が付き、「P 92 ms」と表示されている
「拍動形態」で表示した、実際の第I誘導の心電図です。アプリはこの1拍でP波を92 msと測定しました。この記録に注釈を付けた循環器専門医の値は、中央値で83 msで⁠し⁠た⁠。

P波の持続時間は、P波が基線から立ち上がり始めた点から、基線に戻る点までの時間です。ECG Tracker+では、「拍動形態」で代表的な1拍にこれを表示し、始まりと終わりをマークするので、何を測ったのかを正確に確認でき⁠ま⁠す⁠。

一⁠般的⁠な⁠範⁠⁠⁠囲

成人では、P波はふつう約120 ms未満です。2 P波が長い場合、たとえば左心房が大きくなっているときのように、信号が心房を伝わる速さが遅くなっていることを反映している場合があります。ただし、それだけでは理由はわかりません。心電図全体とあわせて医師が解釈する所見⁠で⁠す⁠。

Apple WatchでP波⁠を測⁠り⁠に⁠く⁠い⁠理⁠⁠⁠由

P波は小さく、ふつう1ミリボルトにも満たない大きさです。しかもApple Watchでとれるのは単一誘導です。体の動きや接触不良によるわずかなノイズでも、P波が隠れたり、始まりと終わりがぼやけたりします。そのため、Apple Watchの記録ではP波の持続時間が表示されないことがよくあり、ECG Tracker+は波がはっきり見える場合にだけ表示します。測定値が表示されないのは、心臓に問題があるということではありま⁠せ⁠ん⁠。

影⁠響⁠す⁠る⁠⁠⁠も⁠⁠⁠の

  • 記録の品質。 記録中は腕を動かさず、テーブルの上に置いておきまし⁠ょ⁠う⁠。
  • 誘導。 Apple Watchの記録に最も近い第I誘導では、ほかのいくつかの誘導よりもP波が小さく記録され⁠ま⁠す⁠。
  • 心臓のリズム。 心房細動では、測定できるような秩序立ったP波がありま⁠せ⁠ん⁠。
範囲は目安であり、診断ではありま⁠せ⁠ん

一般的な範囲から外れた値があっても、それは診断ではありません。気になる測定値があれば、医師が12誘導心電図で確認でき⁠ま⁠す⁠。

よ⁠く⁠あ⁠る⁠質⁠⁠⁠問

P波⁠の持⁠続時⁠間⁠の正⁠常値⁠は⁠ど⁠の⁠く⁠ら⁠い⁠で⁠⁠⁠す⁠⁠⁠か⁠?

成人では、P波はふつう約120 ms未満⁠で⁠す⁠。

P波⁠の持⁠続時⁠間⁠が表⁠示⁠さ⁠れ⁠な⁠い⁠の⁠は⁠な⁠ぜ⁠で⁠⁠⁠す⁠⁠⁠か⁠?

単一誘導の記録ではP波が小さく、ノイズに隠れてしまうことがあります。ECG Tracker+は、推測で値を出すのではなく、表示しないようにしてい⁠ま⁠す⁠。

Apple WatchでP波⁠は見⁠ら⁠れ⁠ま⁠⁠⁠す⁠⁠⁠か⁠?

多くのApple Watchの記録で、P波は波形の中に見えています。ただし、Apple Watchの心電図アプリはP波を測定しません。ECG Tracker+は、波がはっきりしている場合にP波の持続時間を推定し⁠ま⁠す⁠。

出⁠⁠⁠典

  1. Merck Manual Professional: Electrocardiography
  2. LITFL: P wave

Apple Watchの心⁠電⁠図⁠を、も⁠っ⁠と詳⁠⁠⁠し⁠⁠⁠く

波形全体、参考用の測定値、トレンド、期外収縮の可能性を示すパターンのフラグを、iPhoneで確認できます。処理はデバイス上で完結し⁠ま⁠す⁠。