ふつうの拍動が2つ、そして早すぎるタイミングでもう1つ。それから、またふつうの拍動が2つ。この一定の3拍のリズムが三段脈です。二段脈の近い仲間で、二段脈と同じく、病気の名前ではなく早い拍動のパターンを表す言葉です。ここでは、実際の単一誘導の記録でどう見えるかを紹介します。
三段脈とは
三段脈では、3拍に1回が期外収縮になります。1
実際の記録の例

これは実際の第I誘導の記録で、第I誘導はApple Watchでとる記録に最も近い誘導です。すべての拍動に専門家がラベルを付けています。専門家の判定では、パターンの中の3拍に1回の拍動がPVCとされています。横にスクロールすると、パターンをたどれます。
ECG Tracker+は、約2.4秒から24.7秒までの区間を「三段脈の可能性」としてマークしました。この区間には早い拍動が11回あり、どれも通常の拍動2つのあとに現れています。早い拍動はそれぞれ直前の拍動から約0.46~0.59秒後に現れ、そのあとに約0.76~0.96秒の長めの間が続いています。
よく見ると、この単一誘導では、早い拍動のすべてが通常の拍動よりはっきり幅広く見えるわけではないことがわかります。単一誘導では、早い拍動がどこから始まったかをいつも見分けられるとは限りません。その理由のひとつがここにあります。
見分け方
- 3拍のリズムが繰り返される。 等間隔の拍動が2つ続き、短い間をおいて早い拍動が来て、そのあとに長めの間があきます。このパターンが、ワルツのように繰り返されます。
- 早い拍動だけが違って見える。 心室三段脈では、早い拍動はその前にある通常の拍動2つより幅が広かったり、形が違ったりすることがよくあります。心房三段脈では、たいてい前後の拍動と似た形をしています。
- それが続く。 早い拍動が1回だけなら、それは単独の早い拍動にすぎません。三段脈は、通常の拍動2つのあとに早い拍動が1つ現れ、それが繰り返される状態です。
ECG Tracker+での表示
ECG Tracker+は、通常の拍動2つのあとに繰り返し現れる早い拍動を探します。このパターンが4周期以上続けて現れると、「三段脈の可能性」としてマークし、見つかった区間の波形に網掛けを付けます。そのため、パターンがどこで始まり、どこで終わるかがわかります。
アプリが「可能性」と表示する理由
単一誘導では、PVCとPACを見分ける手がかりになる形の違いが、いつもはっきりしているとは限りません。ノイズや体の動きが、早い拍動に似て見えることもあります。医療の専門家は、一般向けの心電図機器では、臨床的な評価と同じようにPACとPVCを分類することは現時点ではできないと指摘しています。2 そのためECG Tracker+は「三段脈の可能性」と表示します。網掛けの区間は、よく見てみるためのきっかけであり、医師に見せるためのものです。確定した所見ではありません。
1回の記録ではわからないこと
30秒間の記録からわかるのは、その30秒間にパターンがあったかどうかです。1日を通してどのくらいの頻度で起きているのか、早い拍動が全部でどれだけあるのかはわかりません。それを知りたいとき、医師は1日以上記録できるホルター心電図やパッチ型の心電計を使います。3
三段脈や何らかの不規則な拍動に、胸の痛み、失神、強いめまい、息切れを伴う場合は、救急車を呼んでください。このようなパターンが記録に現れた場合、特に初めて見られたとき、頻繁に見られるとき、症状を伴うときは、医師に相談してください。
よくある質問
三段脈は危険ですか?
三段脈は、特に心臓病や症状のない人では、害のないことが多いものです。それでも、医師に相談しておく価値はあります。1 大切なのは、どのくらいの頻度で起きているか、症状があるかどうか、そして心臓そのものの状態です。
三段脈と二段脈の違いは何ですか?
三段脈では3拍に1回が早い拍動で、早い拍動と早い拍動の間に通常の拍動が2つ入ります。二段脈では2拍に1回が早い拍動なので、通常の拍動と早い拍動が交互に現れます。
Apple Watchで三段脈はわかりますか?
Appleの心電図アプリは三段脈を表示しません。パターンは波形に現れることが多く、ECG Tracker+は三段脈の可能性をマークして、確認できるようにします。
早い拍動が見えるのに、記録が「洞調律」と表示されるのはなぜですか?
Appleの分類は、記録を全体として見ています。土台となるリズムが規則正しければ、早い拍動が繰り返されていても「洞調律」に分類されることがあります。「判定不能」になる場合もあります。


