30秒間じっと動かずにいたのに、表示されたのは「判定不能」。これほどがっかりすることは、なかなかありません。たまにしか出ない人もいれば、ほぼ毎回出る人もいます。この結果は、体に何か問題があるという意味ではなく、記録が役に立たないという意味でもありません。Appleの心電図アプリが、その記録をどの分類にも当てはめられなかったということです。
「判定不能」になる主な理由
Appleは、「判定不能」という分類になる状況をいくつか挙げています。1
| 理由 | 記録に現れる様子 | 自分で改善できるか |
|---|---|---|
| 心拍数が100~120 bpm(バージョン1) | 速いけれど規則正しいリズム | 数分間休んでから記録し直す |
| ほかの不整脈(頻繁な期外収縮を含むことがある) | アプリが分類するように作られていないリズム | 改善できないが、記録は残しておく |
| ペースメーカーやICD | ペーシングによる拍動 | 変えられないので、記録について主治医や担当の医療チームに相談する |
| 信号が弱い | 波が小さい。心臓の位置が原因のこともある | 接触をよくすると改善することもある |
| 腕を置いていない、バンドがゆるい(バージョン1) | ノイズが多い、または基線が安定しない | 記録のしかたを見直せば改善できる |
心電図アプリのバージョン2では、信号の問題はたいてい「判定不能」ではなく「記録状態が良好でない」として表示されます。
期外収縮はよくある原因
心房期外収縮(PAC)や心室期外収縮(PVC)などの期外収縮は、アプリが探している規則正しいパターンを乱します。期外収縮がいくつも含まれる記録は洞調律にも心房細動にも当てはまらず、「判定不能」になることがあります。
こうしたときこそ、詳しく見られる画面が役に立ちます。ECG Tracker+は、期外収縮の可能性がある拍動を波形上にマークし、その前後のタイミングを表示します。そのため「判定不能」の記録でも、その30秒間に何が起きていたかを確認できます。

心拍数が100~120 bpmの場合
心電図アプリのバージョン1では、心拍数が100~120 bpmで規則正しい場合、「洞調律」ではなく「判定不能」と表示されます。1 階段を上ったあとや、コーヒーを飲んだあと、記録すること自体に緊張しているときによく起こります。5分ほど静かに座り、普段どおりに呼吸してから、もう一度記録してみてください。
信号の問題
信号が弱い、またはノイズが多いという問題は、最も改善しやすい原因です。次の基本を確認してください。
- 腕を机の上か膝の上に置きます。
- バンドをぴったりと締め、Apple Watchの背面が肌に触れるようにします。
- 手首、指、Apple Watchが清潔で乾いていることを確かめます。
- Apple Watchアプリの「ウォッチの向き」で選択した手首に、Apple Watchを着けているか確かめます。
- コンセントにつながった電化製品から離れます。
これらはAppleが案内しているコツです。1 それぞれがなぜ大切なのかは、ノイズの少ないApple Watchの心電図をとるためのガイドで説明しています。
ごく一部の人では、胸の中の心臓の位置によって、Apple Watchでとらえる信号がもともと弱くなります。Appleも、これが良好な記録の妨げになることがあると説明しています。1
「判定不能」が何度も続くとき
記録の大半が「判定不能」になる場合は、何か傾向がないか探してみましょう。特定の時間帯に多いのか、体を動かしたあとなのか、いつもと違う感じがあるときなのか。ECG Tracker+でタグを付け、短いメモを添えておけば、医師が記録をまとめて確認できます。1件の波形だけを見るより、ずっと役に立ちます。
ペースメーカーやICDを使っている場合、「判定不能」になるのは想定どおりです。デバイスの状態とリズムは、主治医や担当の医療チームが適切な機器で確認できます。
体調が悪いと感じたら、分類できる記録がとれるまで待たないでください。医師に相談し、胸の痛み、失神、ひどい息切れがあるときは救急車を呼んでください。
よくある質問
Apple Watchの心電図がいつも「判定不能」になるのはなぜですか?
「判定不能」がたびたび出る原因としては、期外収縮やアプリが分類できないほかのリズム、心電図アプリのバージョン1での100~120 bpmの心拍数、ペースメーカー、もともと弱い信号などが考えられます。まず記録のしかたを見直し、それでも続く場合は医師に相談してください。
不安や緊張で「判定不能」になることはありますか?
不安を感じると心拍数が上がりやすく、体に力が入ったり動いたりもしやすくなります。どちらも「判定不能」につながることがあります。記録の前に静かに休むと、改善することがよくあります。症状がある場合は、医師に相談してください。
「判定不能」の記録は役に立たないのですか?
いいえ。波形全体がヘルスケアアプリに保存されています。ECG Tracker+では、その記録の心拍数、R-R間隔、期外収縮の可能性などの測定値を確認でき、医師に見せるために書き出すこともできます。

